大学生になると、授業で様々なレポートを書く機会があると思います。レポートを書くのは難しい作業ですが、書き方のポイントを押さえていれば、しっかり評価されるレポートを書くことができます。
このガイドでは、大学の課題レポートの主要な要素を確認し、教員に評価されるレポートを書くために知っておくべきことをまとめています。
レポートの具体的なテーマ例が知りたい方は、科目別にまとめているこちらの一覧をご覧ください。
レポートの目的とは?
レポートとは、ある問題に対する書き手の調査や考察を形式的で客観的な文章としてまとめたものです。
学生が授業で学んだトピックについての知識と理解を証明すること、また、学生の研究能力や批判的思考力、文章作成能力を図ることを目的としています。
序論、本論、結論といった構成になっており、調査やデータ収集によって得られたテーマに関する知識と理解が必要です。
大学課題としての書き方は、資料や文献を読んで根拠を持って意見を述べ、事実や証拠に基づいた論理的な主張を示すことが重視されます。
レポートの種類
レポートはどんなレポートなのかによって書き方が変わります。
この記事では主に3つの種類に分けて解説します。
- 説明型:事実や現象を客観的に説明するレポートです。自分の意見や感想は入れず、正確でわかりやすい文章で記述します。結論は必要ありません。
- テーマ例:「日本の気候について」、「ウイルスの感染経路について」
- 報告型:実験や観察などの結果を報告するレポートです。目的、方法、結果、考察の順に書きます。考察では、結果から導かれる意味や問題点を述べます。
- テーマ例:「砂糖と塩の溶解度について」、「植物の生育に光と温度が与える影響について」
- 論証型:自分の主張や見解を論理的に展開するレポートです。序論、本論、結論の構成で書きます。本論では、自分の主張に反対する意見も取り上げて反駁します。
- テーマ例:「死刑制度は廃止すべきだ」、「学校制服は必要だ」
本文の構成と書き方・例文
レポートの本文を書くときは、読み手が重要なポイントを素早く簡単に理解できるよう、明確かつ簡潔であることが重要です。
簡単な言葉を使い、必要な場合を除いて専門用語は避けましょう。関連する情報はすべて記載し、論理的な文になるように意識して書きます。
詳しい書き方は下の記事で解説しています。

レポートの校正と編集
本文を書いた後、提出する前にレポートを校正・編集することが重要です。そうすることで、文法やスペルミスのないレポートを作成することができます。
以下は、レポートの修正と編集をするときのポイントです。
- レポートを声に出して読み、流れが良く、理解しやすいかどうかを確認する
- 誤字脱字がないか、句読点が適切に使われているかを確認する
- レポートの構成が分かりやすく、簡潔で明確な表現になっているか確認する
- 友達や先生にレポートを見てもらい、フィードバックをもらう
レポートの評価基準
レポートの評価基準は、教授や授業によって異なる場合がありますが、一般的には以下のようなポイントが重視されます 。
- 内容:レポート課題を理解し、適切な資料や情報を調べて分析しているか。
- 構成:レポートの目的や主張を明確にし、序論・本論・結論の流れがわかりやすく整理されているか。
- 表現:文章が正確で平易であるか。誤字・脱字・文法ミスがないか。専門用語や引用文は適切に使われているか。
- 参考文献:レポートで使用した資料や情報の出典を正しく記述しているか。引用・参照の方法は統一されているか。
自己チェックする際はこれらの項目ごとに採点してみると良いかもしれません。
また、評価基準について説明してれる先生もいらっしゃると思うので直接聞いてみるのも手です。
調べ方
書籍や参考書を使って調べる方法やインターネットを使って調べる方法が一般的です。
インターネットを使って調べる際は、Google scholarやZoteroを使うと出典などが書きやすいためおすすめです。
また、perplexityやBingAIも役立ちます。perplexityとは検索エンジンとして機能する新しいAI チャットツールです。質問したことに答えてくれる上に、出典元を明記してくれます。

表紙の作成
表紙には講義名、レポートのタイトル、学部・学科、学年、学籍番号、氏名、提出日、などを記載します。締切日や担当教員の名前を記載することもあります。
厳密な決まりなどはないですが以下のことに注意しましょう。
- タイトルは中央揃えでできるだけ大きく
- ページ番号は付けない
- 全体のバランスを整える
下の画像は表紙のサンプルです。

書式・文体・レイアウト
大抵、「1. はじめに」や「1. 実験の目的」といった見出しをつけます。その際、本文(10.5pt)よりも大きい字(11pt or 12pt)で書き、異なる字体(ゴシック)を使用するのが一般的です。
数字やアルファネットは半角にします。ただし、非常に大きな数字(一兆など)や熟語(一人前など)の場合は漢字を使うこともあります。
表紙を含めて4ページ以上の場合はページ数も付けたほうがよいです。Wordの場合は挿入タブの「ページ番号」で追加できます。

文体は「です。ます。」「だ。である。」どちらでもよい場合がほとんどです。ですが、この2つが混ざった文章だと読みにくい上に減点されてしまうのでどちらかに統一しましょう。
また、一人称は「私」にします。
参考文献・引用
参考文献リストは、レポート作成で使用したすべての情報源のリストです。
レポートに参考文献を記載することは、使用した情報源のクレジットを示すために必要不可欠です。
ある情報源から情報を得レポートに記述する場合、レポートではそれら全てを参考文献リストに加える必要があります。明記せずに記述した場合、剽窃になってしまうため忘れないようにして下さい。
また参考文献リストには、必ず標準的な引用スタイルを使用してください。
以下は、参考文献と引用の例です。

細かい引用の仕方は、担当教員によって異なるのでそちらを参考にして下さい。
図・表の形式
表は、データや情報をわかりやすく簡潔に表示するのに適した方法です。
表を作成する際は、中央揃えでフォントのサイズとスタイルを統一し、データが読みやすいようにします。
データを整理するために見出しや小見出しを使用し、各表には必ず説明的なタイトルを付けましょう。その際、必ずタイトルは表の上部に書くようにします。
グラフ、チャート、ダイアグラムなどの図は、データを視覚的に表現するのに適した方法です。
図を作成する際には、表と同様にフォントの大きさやスタイルを統一し、データが読みやすいように配慮します。
各図には説明的なタイトルを付け、必要に応じて凡例を示すことで、読者が提示された情報を理解しやすくします。その際、必ずタイトルは図の下部に書くようにします。
タイトルの位置は表と図で異なることに注意しましょう。
自動作成
対話型AIが開発されたことで、レポートを全てAIに書かせることができるようになりました。
こちらの記事では対話型AIのChatGPTを利用して、自動でレポートを作成する際のコツを紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
大学の課題レポートを書くのことは難しく大変な作業ですが、適切に進めれば必ずプラスになります。
本文、表、図、表紙、参考文献、引用の基本を抑えることで、評価されるレポートを書くことができるようになります。
またやり方を工夫すればレポート作成のプロセスを自動化でき、レポート作成の作業がずっと楽になります。
レポート作成の各ステップでは時間をかけることを忘れずに、必要であれば担当教員に遠慮なく質問をして下さい。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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