報告型レポートとは、実験や観察などで学んだことを報告するレポートのことです。
報告型レポートは他のレポートと違い、書かなければいけないことの多くが決められています。
流れは以下の通りです。
- 表紙:講義名、実験名、実験日またはレポートの出題日、提出日、学籍番号、名前、共同実験者の学籍番号と名前を記入します。
- 緒言:実験の目的や背景、理論的な基礎などを説明します。
- 実験材料:使用した機器や試薬などをメーカー名や製造番号まで詳しく記述します。
- 実験方法:操作手順や測定方法などを分かりやすく説明します。
- 結果:得られたデータを表やグラフなどで示します。
- 考察:結果から導かれる意味や原因などを論理的に述べます。
- 結論:実験のまとめとして目的と対応させた結果や考察の要点を箇条書きでなく文章で記述します
考察以外は教員側からの指定があることが多いので、ここでは考察の書き方について解説します。
報告レポートの考察の書き方
報告レポートの考察の書き方は主に以下の4つです。
4つと書いていますが、その①だけだと高評価は望めないと思います。
ですので”その①+α“という形で書くのが無難です。
その①:結果の要約
実験結果の概要を数値やグラフなどは参照しながら簡潔にまとめるという形式です。
- 実験では、AとBの反応によってCが生成されることが確認された。
- Cの収率は平均で80%であった。
- 図1に反応速度と温度の関係を示す。
その②:結果の解釈
実験結果が何を意味するか、どういう理由でそうなったか、文献や理論との整合性はあるかなどを考えるという形式です。
自分の仮説や予想と一致しているかも確認するできるとなお良いでしょう。
- Cの収率は80%と高く、AとBの反応は効率的に進行したと考えられる。
- これは、AとBが共に電子求引性基を持ち、電子密度が低いために反応性が高いことが原因だと思われる。
- また、図1から反応速度は温度に比例して増加することがわかる。
- これはアレニウス式に従っていることを示しており、理論的にも妥当である。
その③:問題点や改善点の指摘
実験における誤差や不備、失敗した原因などを分析し、次回に向けてどう改善すべきか提案するという形式です。
可能であれば新たな実験計画も示します。
- 実験中に発生した誤差の一つは、温度計の精度不足であった。
- 温度計は0.5℃刻みでしか読み取れず、正確な温度変化を捉えられなかった可能性がある。
- 次回からは0.1℃刻みの温度計を使用することで誤差を減らすことができるだろう。
- また、Cの収率をさらに向上させるためには、触媒や溶媒の種類や量を変化させて実験する必要がある。
その④:展望を述べる
実験から得られた知見や学び、今後の研究課題や応用可能性などを書くという形式です。
- 本実験では、AとBの反応メカニズムや条件について深く理解することができた。
- しかし,C以外にもDやEなど,他の生成物も存在する可能性があり,それらの構造や特性も調べてみたい 。
- また,Cは有用な物質であり,医薬品や素材など,さまざまな分野への応用が期待される 。
- 今後,C の合成法や利用法をさらに研究していきたい
以上が報告型レポートの基本的な書き方です。詳しくは各教科の指示に従ってください。
レポートの総合的な情報はこちらの記事でまとめています。ぜひご覧ください。
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